8月24・25日の2日間、生活クラブグループの福祉事業に携わるメンバーが、大阪府堺市に会して、福祉事業交流会を行いました。全国17の生協から200人が集まり、熱い議論と交流が行われました。
都市生活コミュニティセンターも実行委員会から参加し、当日は阪神・淡路から東日本大震災の救援活動を議論する分科会で活動報告を行いました。
また多くのメンバーが交流会に参加し、それぞれの学びを得てきました。
今回は「あしすと」に携わる3人の報告・感想を掲載します。
◆地域に変化をもたらす福祉施設
中村大蔵さん(阪神医療生協)の講演から
施設長として、利用者一番の考え方、地域に根ざす考え方、いつも頭の中に
あるのは、人と人との繋がり、「人は人と関わって人となる」。
地域に福祉施設があっても、それが地域社会に何一つ変化をもたらさないなら果たしてそれが地域の福祉施設といえるのかと、地域住民や、自治体や自らの施設や自分自身に問い掛ける。復興の手伝いに東北気仙沼へヒューマンラインの構築に出向かれている。
いつも出会う一人一人を大切に思っておられるのが素晴らしい。 いつももっと何か出来るのではないか、やり残しはないか、問い掛けながら行動されている。今回この研修で、一番学んだことは、行動を起こす時に、決してどこかの代表であったり、代理ではなく、自分は自分のみを代表する者であるという一人の人間としての気概をもって対応せよという事だ。
ソーシャルコート神戸北は施設ではないが、高齢者専用住宅として、地域に根ざす活動は出来る。(都市生活コミュニティセンター副理事長・佐々木京子)
◆生活クラブを生かして安心の街を
小川泰子さん(いきいき福祉会)の講演から
高齢者社会を先取りし、生協を基盤に社会福祉法人やNPO組織などを形成し、ディサービスセンターや特別養護老人ホームを運営するなど、市民参加に寄る福祉事業を先駆けて積極的に展開するなど画期的な活動。
訪問介護事業所・居宅介護事業所はワーカーズ・コレクティブの形を取り、経営的にはそれぞれが独立採算制を取っているが、生活クラブのネームバリューをフルに生かし、信頼と安心を勝ち取っている。
これからの「あしすと」はこうあるべきではないのか、生協組合員に対し、自分の老いを考えて安心できる施設をつくるために出資していただく。
今ある建物をそのまま使用することも可能で、印象に残ったのは、バリアだらけの文化住宅をそのまま利用している高齢者施設。バリアフリーの施設よりも愛着を持って活動している様子がうかがえた。正に誰もが安心して暮らせる街づくりである。(佐々木京子)
◆強い思いが活動を前進させる
中村大蔵さん・小川泰子さんの基調講演から
二人のリーダーの話を聞き、強い思い(意思)を持ち続け、活動されている姿に感動した。強い思いを持ったリーダーの理念が、人を集め、組織となっていく過程を知り、協働(共働)の力が形となって現れる。
また、強い思いを持ったリーダーと組織の連携も見え、節目のチャレンジ(福祉施設)や、舞い込んだチャンスも形に残し、前進する。活動が大きくなることで、多種多様と共に働き、世界が広がる。また、地域との連携や働きかけを継続することで、社会も変わっていくということもあると強く感じた。
(あしすと武庫之荘管理者・橋本重美)
◆ワーカーズとは何か、改めて
ワーカーズコレクティブの分科会から
ワーカーズコレクティブを名乗って働いているにも関わらず、それが何かをはっきり答えることが出来ず、もやもやとした気持ちで働いてきました。
今回の福祉交流会で少しでも理解を深めることが出来るのではと思い、楽しみに参加しましたが……
ワーカーズとは、メンバー全員が思いを一つにし、それに向かって全力で取り組むという事であると私は理解しましたが、それが言葉や思いだけではない、実際にお金を出し、知恵を出し、そして力を出す、余りの熱い思いと実行力に、言葉を失うのと同時に、本当に私たちって、いや、私自身が、いったい何を目指しているのだろうと考え込んでしまいました。
うまく表現することが出来ず歯がゆいのですが、もう一度原点に戻り私たちが目指しているものは何かをメンバー全員で話しあうことが必要だと思いました。
(あ・し・す・と管理者・内橋ゆかり)
ミュージックセラピーグループハーモニーは1995年1月の阪神淡路大震災をきっかけに誕生し今に至っています。現在60名の会員が阪神間の高齢者施設など約20箇所で「ハーモニースタイル」のミュージックセラピーをボランティアとして行っています。高齢者など対象者の方に「ミュージックセラピーって楽しい」「ミュージックセラピーが待ち遠しい」と思っていただけるような活動を目指しています。
私たちの活動の基本となっているのは「ハーモニースタイル」のミュージックセラピーというセッションの方法です。その方法とは、高齢者など対象者の方が複数、私たちハーモニー会員も複数いて、私たちにはリーダー・伴奏者・協力者(サポート役)の役割があります。リーダーはセッションプランを作り、サポート役はリーダーの意を汲み、対象者の方に寄り添い、状況を見極めて対象者の方の想いをリーダーに届け、対象者の方にとってより良いセッションとなるように最大限の努力をします。このようにリーダーがタコの頭となり、サポート役がタコの手足となって行う方法をタコ式ミュージックセラピーと呼んでいます。その日のセッションプランを参加メンバー全員で共有してそのプランに添って約1時間のセッションを行っています。
そのようなボランティアグループであるハーモニーは一緒にボランティアとして活動する仲間を増やすために養成講座を開催しています。今年も第16期養成講座として10月28日(日)11月11日(日)11月18日(日)の3日間での開催を予定しています。この養成講座を受講し、修了された方がハーモニーの会員として活動しています。養成講座は楽譜が読めなくても、楽器が出来なくても「人が好き 音楽が好き」な方であれば、どなたでも受講していただけます。会員の中にはボランティア精神旺盛ないろんな会員がたくさんいます。生活クラブ都市生活でハーモニーの養成講座案内のチラシを配布しましたが目に留まったでしょうか?今からでも遅くはありません。このニュースを読んで少しでも興味を持ってもらえたならぜひ養成講座を受講してください。そしてハーモニーの仲間として一緒に活動しましょう。
また、「ハーモニースタイル」のミュージックセラピーのお試しセッションも行っておりますので高齢者施設など活動場所を紹介していただけると大変嬉しく思います。
ハーモニーは誕生当時から都市生活コミュニティセンター(TCC)と共に歩んできました。これからもTCCの仲間として皆様には温かく見守り頂きご支援下さいますようよろしくお願い致します。
(ミュージックセラピーグループハーモニー代表・松井初代)
ミュージックセラピーグループ「ハーモニー」では、ミュージックセラピーボランティアの養成講座を開催します。10月28日から開講(講義3回+体験1回)。
・チラシダウンロード
ハーモニーのコスモスが久しぶりに皆様にお会いしに行ってきました。この日は浴衣姿など総勢7人の登場にその場が一気に夏祭りとなりました。
参加された方は25人、とても元気でパワー満載でしたので私たちも元気パワーを戴きました。発声からのスタート。その声の大きさには“スゴイ!”と思わず言ってしまった程でした。次々と進んで行く中、始めは輪の外で遠慮されていた男性がナント最後には盆踊りの輪の中に、もう一人の女性と共に入って踊って下さいました。後でお伺いしたらお二人とも90代とお聞きしてまたまた“エ~!”と歓声を上げてしまいました。職員の方からは、“こんなに皆さんが元気に楽しんだのは久しぶりです。ミュージックセラピーってスゴイですね”との言葉を頂くました。今後定期的にお伺いしますのでよろしくお願いします。
(ハーモニー 岡部眞紀子)
7月31日〜8月2日の3日間、生活クラブふくしまの組合員に呼びかけて「こうべ・あわじリフレッシュツアー」を行いました。
都市生活コミュニティセンターと生活クラブ都市生活、エスコープ大阪による被災者支援の活動の一環として、福島県の子どもたちとそのご家族にのんびりと羽を伸ばしてもらおうとの願いを込めた企画です。2011年秋に行ったのが大好評で、2回目の実施となりました。活動原資には生活クラブ都市生活とエスコープ大阪の組合員によるカンパが使われています。
今回は海水浴も楽しんで頂きたいという思いで、時期を夏休み中に設定。ほぼ定員いっぱいの6家族14人(うち子ども8人)の参加がありました。
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初日の7月31日は、伊丹空港到着後、「しあわせの村」へ移動。屋内プールや屋外のトリムで遊んでから、神戸市西区の兵庫県立大学へ。生協食堂をお借りして、都市生活・エスコープの組合員と、お好み焼きやたこ焼きなど関西ならではの粉もんを楽しんで頂き、兵庫県立大学の学生も参加し、賑やかな会となりました。この日の夜は組合員宅にホームステイ。
2日目は淡路島に移動。午前中はイングランドの丘でのんびり過ごし、午後は洲本の大浜海水浴場。到着時は通り雨に見舞われましたが、やがて青空が広がり、皆で海に飛び込みました。
最終日は神戸南京町で食べ歩きをしました。都市生活とエスコープの組合員を案内役に、大丸や旧居留地まで足を伸ばした人も。
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福島第一原発の事故の影響が長期化する中、当たり前の生活が当たり前に送ることが難しい。そんな話を何度も伺いました。震災から一年半、それぞれの立場や居住地で今の暮らしに向き合われていらっしゃいますが、将来への不安が消えるわけではありません。
3日間のツアーの間、子どもたちはすっかり仲良くなって、海でも宿でも元気いっぱい走り回り、屈託ない笑顔を見せていました。つかの間のリフレッシュの機会として頂けたなら幸いですが、福島に戻ればまた、放射線の影響と向きあわなければなりません。
復興までの道のりは長いものです。これからも引き続き、被災地支援の活動を続けていきたいと、改めて感じています。
福島のみなさんから
こうべ・あわじリフレッシュツアーでは大変お世話になりました。この節は、都市生活コミュニティセンター・生活クラブ都市生活・エスコープ大阪の皆様には本当に良くしていただき、親子ともども楽しく過ごすことが出来ました。沢山の温かいお心遣いを本当に感謝いたしております。ありがとうございました。
東日本大震災から1年5ヵ月が経過したところでありますが、福島県の原発は未だ収束しておりません。野菜・米・水と、食べ物に気を使い、一部除染が始まっているものの、子どもたちを屋外で遊ばせることに気を遣い、ストレスを感じて、日々生活を送っております。今回このような機会を与えていただき、福島から遠く離れた、神戸・淡路なら、何の心配もなく、子どもたちも太陽の下で元気に過ごすことが出来ました。うっすらと小麦色に焼けた娘達、今回参加できてよかったなあとしみじみ感じております。また私自身も組合員の方々と交流でき、リフレッシュすることが出来ました。
そして、いま送っている、この生活が非日常であるという事。今もまだ福島からの流出が続いております。改めて、生活の拠点を福島であることに対し、考えさせられました。
福島の子どもたちを守るために、安心して屋外で遊べるよう、企画して下さった皆様には感謝の気持でいっぱいです。本当にありがとうございました。
こうべ・あわじリフレッシュツアーへさんかさせていただきまして、ありがとうございました。こうべは福島とちがいほうしゃのうがなくじゆうにあそぶことができました。かいすいよくでも、わたしは、はじめてなのでどういうかんじなのかがまったくわかりませんでした。でも、かいすいよくは、こんなに、たのしいものなのかがわかりました。とてもたのしい3日があっというまにすぎ、ひこうきにのって福島けんにいきました。でも、福島けんでも、これをわすれないとおもいます。でも、やっぱりたのしかったなとおもいます。だって、わたしは、たこやきをやったり、大学生といっしょにしゃべったり、しょくじもごうかでした。わたしのお父さんもいいな、といっていました。ホテルのりょうりもすごくごうかでとてもおいしかったです。ありがとうございました。
主催されましたコミュニティセンター、生活クラブ都市生活、エスコープ大阪の方々へ、本当に有難う御座いました。とても楽しく過ごした3日間でした。組合員のみな様に厚くお礼申し上げます。
行く時、支援の方たちは、何を思い福島まで来てくれるのだろう?と思いながらの旅でした。空港についた途端にその熱い思いが感じられました。汗だくになり、ツアーの段幕を持ってまっていてくださいました。その姿に感動しました。その後3日間、この思いは変わりませんでした。この3日間の為に、どれだけの努力と思いが有ったか。同じ被災地として何とか福島を支援したいという組合員の方々の思いを強く、感じました。本当に来て良かったと思いました。
夜、有馬温泉に連れて行って頂きましたが、お風呂の中でもたくさんの方々に「きばりや!私達も頑張ったんやで!」と励まされました。この阪神パワーを、仮設住宅のみんなにも伝えたいと思いました。
本当に有難う御座いました。有意義なツアーでした。淡路でお会いした、玉ねぎの生産者さんにお礼が言えて幸せでした。偶然って有るんですね……今度は家族の者と行ってみたいです。又お会いする時を楽しみにしています。